東京
都会のビル群の
屋上の赤い点滅
みたいな人になりたい
雨が降り続いて
晴れたら信じられないほど暖かくて
コートを着ているのは私ひとりくらいで
私だけが季節を無視してる気分で
ようやくコートを着ている人にすれ違って
変な仲間意識を勝手に感じる
あぁこの人は
私と同じ流れの中で生きてるなぁと
感じられる人には、どこまでも際限なく
溶け込んでいきたいなぁという気分になる
全部おんなじように見えるけど
生きている流れが同じ人というのは
ほんの一握りなのかもしれない
普通の会話のペースと同時に
会話の内容を咀嚼するペースが
どうにも上手くいかない私は話下手で
そんなペースを許してくれる人がいると
嬉しくなってしまう
無理矢理ペースを合わせようとしたら
どうしたって薄っぺらくなってしまう
そんな会話が嫌いです
なんとなく気候に順応できずに
いつものコートを羽織って出掛けてしまう
そんな人と、ゆっくりお話したいです
東京の人混みの中にて
ではまた